こんにちは!
関西大学社会安全学部・近藤ゼミ4回生の三枝千夏です。
10月21日(火)、
三島府民センタービルで開催された
「大阪DWAT 三島圏域 防災研修会」に参加しました。
テーマは、
「南海トラフ地震に立ち向かうために ~防災力と福祉力を高めよう~」です。

講師は、関西大学社会安全学部の近藤誠司教授です。
防災と福祉をつなぐ深いお話を伺い、
地域の中で「いのちを守る」とは何かを
改めて考える時間になりました。
DWATとは
「Disaster Welfare Assistance Team(災害派遣福祉チーム)」の略で、
大規模災害が起きたとき、
避難所などで高齢者や障がいのある方、子どもなど
“配慮が必要な方”を支援する専門チームのことです。
医療・保健のチームと連携し、
避難所での生活支援や心のケアを行います。
近藤先生はこの「DWAT」という言葉を
次のようにわかりやすくして広めたいと話していました。
D:どんなときも
W:わすれないで
A:あなたのことを
T:大切に思う人がいること
この背景には、
先生の大切にする「いのちの捉え方」があります。
多くの人は、
“いのちを守る”というと、
生命(=生きているかどうか)だけを思い浮かべがちです。
しかし先生は、
いのち=生命・生活・人生 が
全て含まれるとお話されました。
英語では、これらすべてを
「life」という一つの言葉で表します。
ただ命が助かればいいのではなく、
その人がその後も「その人らしく生き続けられる」こと、
そこまでを守るのが、本当の意味での“防災”だということです。
そして、だれかのいのちを諦めるということは、本人だけでなく、
その人を思う家族・周りの人生まで失わせてしまうことにもつながります。
だから、“あなたを大切に思う人が必ずいる”
ということを忘れないでほしいといった願いが
DWATという言葉に込められています。
生き続けられる未来を守るために存在するのがDWATであり、
この視点こそが防災×福祉の中心に流れているのだと思いました。
講演では、南海トラフ地震に関する現実も共有されました。
- 関連死は東日本大震災の約10倍と想定
- 「南海トラフ地震はもう起きない」と言う科学者はいない
- いつか必ず起きるからこそあらかじめ備えることが必要
実験映像を見ていると、
強い揺れが8秒も継続すると
固定されていない家具が倒れはじめるようで、
就寝時なら命を落とす可能性もあるそうです。
防災とは、“誰かがしてくれるもの”ではなく
自分のいのちを守ることから始まる
という言葉が刺さりました。
また、講演では
東日本大震災で園児全員が助かった
岩手県・野田村保育所の事例が紹介されていました。
「奇跡」と言われることがありますが、
実は月1回の避難訓練をしっかり行い、
住民の庭を避難ルートとして使わせてもらうなど、
地域ぐるみで逃げ切る仕組みを作っていました。
つまり生還は、偶然ではなく必然でした。
また、宮城県の志津川高校では、
生徒たちが力をあわせて
特別養護老人ホームにいた高齢者の
救助をおこないました。
その背景には、日頃のあいさつ運動で
地域との関係を築いていたことがあったそうです。
「日常のつながりが非常時の行動を生む」ことを
改めて教えてくれるエピソードでした。
今回の研修を通して大切だと感じたことは、
「地域の力」です。
誰かが諦めてしまうと、
その人だけでなく、周りの人生にも影響が及ぶ。
だからこそ、福祉の力で
“誰も諦めない社会”をつくることが大切だと感じました。
防災も福祉も、土台にあるのは人と人との信頼関係であり、
日頃のあいさつや顔の見える関係づくりなどが、
いのちを守る最初の一歩になると実感しました。
講演後は、
防災意識を高める地域の取り組み
についてグループで意見交換しました。
出てきたアイデアの一部をご紹介します。
- 防災用品スタンプラリー
- 防災ポイント制度
- みんなで自分に合った防災バッグ作り
- みんなで「お外ごはん」(炊き出し体験)
- 食べ物を育てるガーデニング

楽しみながら防災を学ぶ工夫が多く、
地域に幅広く取り入れられそうだと感じました。
みなさん笑顔で話しており、
こうした場から何かが生まれるのではないかと期待が高まりました。
今回の研修は
「生き続けられる未来を守る防災」という視点を深めてくれました。
日常のつながり、地域の関係性、諦めない心。
小さな行動が、「いのち」をつなぐと信じて、
今できることを続けていきたいと思いました。
(三枝千夏)

