『ウクライナ戦争』

本と出合う

小泉 悠(筑摩書房, 2022)

おそらく学生の諸君は、この本を読んだときに、

ネットニュース追いかけているかぎり、こんなことはおおよそ「知っている」。

専門家でさえも、これくらいのことしか言えないのか。

という嘆息をするのではないでしょうか。

しかし、それは短見です。

この本を読む限り、専門家として、事実関係の把握を

ぎりぎりの緊張感でおこなっていて、

言えること/言えないことを、丁寧に書き分けています。

どのように書いたとしても、バイアスのそしりを受けるのでしょうが、

この本の著者は、立派だと感じました。

第5章をじっくり読み、時の流れをふまえて、検証し続けるとよい。

この本には、橋頭堡としての価値が十二分にあると思います。

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